そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

アンパンマン型

全国市議会旬報の平成25年12月25日号に
高知大学医学部家庭医療学講座教授の
阿波谷敏英さんの話が載っている。
演題は「地域医療と自治体病院
どこで講演されたのかは書いてない。
地域医療の現状を「ウルトラマン型」と「アンパンマン型」に
分類しているところが面白い。

従来の大学を中心とした医師派遣システムを
ウルトラマン型」と名づけ、
「遠い星から一人でやってきて
一定期間の任務を終えたのち、
医局という名の遠い星へ帰っていく行動様式では、
地域のことを考える医療者が育たない」と説く。

地域医療で本当に必要な医師は、
地域住民と等身大な存在のアンパンマンではないかと。
「基本的にウルトラマンは増えたためしがなく、
登場する機会も怪獣が現れたときだけ。
アンパンマン型』の地域医療なら常に身近な存在として住民を支え、
しかも正義の味方(=医療者)が増えていく」

地域の中核病院に医師が不足している現状で、
次世代のためを思うなら「教育」を重視し、
地域のことを考える医療者を養成すべきであるという意見だ。

阿波谷先生が教える高知大学では、
地域医療教育のカリキュラムを用意し、
アンパンマン型の医師を育てるべく多くの実践をしている。

合志市には自治体病院はない。
医療機関の数は多く、熊本市にも近いことで、
比較的、恵まれている方である。
高齢化が進んでいるとはいえ、
人口が増加しているおかげだろう。
ただ、次世代のために、医師志願者に施す教育の理想は、
かように高く持ってもらいたいものだ。
どこでどのような現場においても
少しでも多くの医師に、
心のどこかでアンパンマンを抱いていてほしい。

参考までに。

ウルトラマン」型 地域医療

ウルトラマン一人が圧倒的に力がある
科学特捜隊とは話をしない
・任期は一年
・M78星雲=医局
・燃え尽きて帰っていく
・なんとなく悲壮感がある

アンパンマン」型 地域医療

・地域住民と等身大
・平和なときも、その辺をウロウロしている
・大技がないが環境にもやさしい
・強力なバックアップ=ジャムおじさん
・苦楽を共にするスタッフ=食パンマン、カレーパンマン
メロンパンナちゃん、天丼マン・・・