そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

抑止力

西合志図書館に行ったら、
雑誌の棚に文藝春秋9月号があった。
芥川賞の「コンビニ人間」を読みたかったことを思い出したが、
その前に「戦前生まれ115人の証言」に引っかかってしまった。
これが人それぞれで面白かった。
田岡俊次さん(軍事評論家・1941年生)が、安全保障を定義する。
「安全保障の要諦はできる限り敵を減らすことにあり、
敵になりかねない国はなるべく懐柔し、中立の国を抱き込み、
友好国との親善を深める対外政策が重要だ。
抑止力強化を国家戦略の目標にし、敵対感情を煽って
防衛予算の増大を計るのは本末転倒、愚の骨頂だ」
というわけで、専門家の田岡さんも抑止力はナンセンスだと言っている。
しかし仮想敵国も抑止力理論に染まってそうなので、
この場合、日本が抑止力の非現実性に目覚めても、
相手に愚の骨頂を気づかせることはできるのかという問題も。

「コンビニ人間」は途中までしか読んでないが、
さすがに賞を取っただけのことはある。