2018年7月21日の熊日「現論」に
法政大総長の田中優子さんが書いていた一部引用。
その記事は、当時文科省前局長の収賄疑いという事件が
あったことに関連して書かれた。
「ブランドとは何か。法政大では『社会への約束』と
定義している。ブランドは知名度ではなく、広く認知
された個性であり、社会の信用そのものだと考える。
どのような企業も大学も、それまでの業績の中に宝物
がある。働いている人々や成果の中に必ず輝くものが
ある。それを掘り起こし、つなげ、言葉を与えて目に
見えるようにする。それがブランディングという作業
である」
それまでの業績の中に宝物がある。働いている人々や
成果の中に必ず輝くものがある。いいね。
それを掘り起こし、つなげ、言葉を与えて目に見える
ようにする。それが難しい。目に見えるようにしたあと
それを維持、育てていくことが。
「必要なのは長期間にわたる信用である」
これに尽きる。
ちょっと待った!
1月1日付全国農業新聞。
菅義偉首相は「農林水産物・食品輸出立国」確立に向け、
年末までに具体的戦略策定を10月に指示したと。
2020年度からの食料・農業・農村基本計画は
25年に2兆円、30年に5兆円の農産物・食品輸出金額目標を
掲げている。
それは貿易自由化政策・協定を進めてきたので、
輸出を増やさないと日本の農業は存続しないということから、
逆算したに過ぎないとしか思えない。
別の面の連載「深層」ではこう書いてある。
「これまで自由貿易を妨げる動きはほとんど見られなかった。
しかし良い面、悪い面を見直そうとする議論も活発化している。
そうした中で重要性が再認識されようとしているのが
地産地消だ。農産物の自由貿易至上主義一辺倒の流れが
変わるかもしれない。21年の農業・農政は新たな課題に直面する」
地産地消と言っても、国内のローカルレベルでは心許ない。
グローバルに食料輸入に依存することを考え直すべきだ。
しかし政府、農水省は思考停止している。
SDGs(持続可能な開発目標)達成のためには
食料自給率を上げることが一番だと思う。
工業製品と食料をバーターにせずにどうやるか。
農産物・食品輸出ですべて解決などという幻想に逃げるな、と思う。
渋滞気味
午前中小一時間、石坂繁さんのお墓の草取り。
まだまだ先は長い。しかし、少しずつでもやらないと。
午後、渡邉さんの事務所に長野君のカレンダーを持って行く。
東バイパスは年末のせいか渋滞気味。
公共政策コンペ
午前9時より、議会広報委員会。お昼まで。
広報委員長は一般的な役割としての編集長というわけではない。
委員全員で協議しながら作り上げていくのが
議会だよりだと思う。
午後3時より、熊本大学公共政策コンペの
オンラインシンポジウムに参加。
といっても、じっくり視聴していたわけではなく、
デスクワークをやりながら。
菊池市、玉名市、上天草各市役所の企画担当者が
実践事例を紹介しながら、課題解決の試行について語る。
私はフェイスブックで知ったが、行政職員なら
どの市町村であっても、情報収集の一環として、
こういうイベントには参加してもらいたいものだ。
3市の共通点は何だか分かりますか。
人口が減少していることと地元に高校があるということ。
それでも卒業後、域外に出ていく子どもたちは多い。
高校がない合志市としてはうらやましい点もある。
熊本高専はどちらかといえば
外からやって来る方が多いと思う。
合志市の場合、子育て世代が移住定住で引っ越してくる割合が多い。
私も30年前にそうやって入ってきたのではあるが、
子どもたちは外に出てしまっている典型的な例だ。
仕事を求めて出ていくと言っても、熊本都市圏なので
熊本市の企業に勤める、熊本市が仕事の拠点であることは
合志市にとってのデメリットではない。
単なるベッドタウンは今ではあまり評価されないのかもしれないが、
そこに残る、戻ってくる、住んでみたくなる、
そういう気持ちにさせる魅力というか、決心させるサムシングが
備わっているかどうかの問題であると思う。
そういう意味ではちょっとした「きっかけ」であるとも言える。
地道な魅力探しを続けることこそ必要なことではないだろうか。