11月1日の熊日「深よみTV」に、
牛窪恵さん(マーケティングライター)が、
NHK火曜ドラマ「セカンドバージン」について書いている。
これについて私が書くのも、もう3回目か4回目。
実は、イギリスのヴァージンレコードの延長で
「セカンドバージン」と使っていたのだけれど、
よくよく考えると、ちょっと人前でやたらと使えない類の
言葉なのではなかったか。
エルトン・ジョンに
「モナリザ・アンド・マッドハッター」という曲があり、
その歌詞で、バーニー・トーピンは、
「スパニッシュハーレムって言葉が/
使うのにはばかられる言葉だとは知らなかった」
って書いてるけれど、それみたいなものだ。
それはそうと、
牛窪さんはその文章をこう結ぶ。
「行をめぐる恋の勝者は、るいか万里江のどちらかだろう。
でも『恋愛の成就=幸せ』ではないことは、
女性が一番よく知っている。
二択で満たされない人生をどうやって切りひらけばいいのか。
時代にあった、斬新な〝回答〟を
脚本の大石静に期待したい」
いよいよあと2回で終わるらしいのだが、
NHKだから出来ることとはいえ、
10回まで引き延ばすことが重要な意味を持つ。
週刊誌に書いてあるように話題になっているとは
とても信じられないけれど、
オンデマンドも好評だというから、
販売戦略的には、当たりだったということだ。
民放的な尺度では地味なドラマだと思う。
でも脚本段階からじっくり作られた熟成のドラマ。
画期的なところは特にない。
材料を適材適所に配置しただけ。
ただ会話であったり、モノローグの言葉を
実に巧みに選んでいる。
当たり前のことをやってるだけなんですが。
「恋の勝者」はいなかった。
という結末が見えているだけに、
早く終わってほしいドラマだなあ。