そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

野望都市論

もう8月も終わろうとしている。
8月3日金曜日に菊陽総合交流センター
さんふれあで開催された菊池郡市議会勉強会での
小野泰輔熊本県副知事の講演のことを書いておかなければ。

やっと熊日の整理が7月に入る(苦笑)
それで、話題的には県議会も6月定例会である。
小野泰輔氏の電撃的副知事就任のころである。
ふり返って、蒲島知事も選挙が圧勝で終わったばかりなので、
説明不足の強気の議会対応だったようである。
当時は、こっちの議会の方が大事だったので、
県のことは二の次だった。

当日は、小野副知事、体調が優れないということだったが、
昨日は人吉でバンジージャンプをやっていたから、
回復したのか、それだけハマりのある人ということか。

当日のレジュメがよくまとまっていたので、
それをかいつまんで、レポートとしておこう。

どういう日本、どういう熊本を目指すべきか?


 ・若者が「希望」を持てる社会に、
 すべての人が「安心」し楽しく生きられる社会に

 ・本当に大切な議論がまともにできる社会に
  (裏を返せば、現実にできていないということ)

  本当に大切な議論とは、どういう社会を作りたいのか。
  世論も個人もしっかりとした「軸」を持つということ。
  たとえば、原発問題、震災瓦礫受け入れなど。
  しかし、政府の説明は十分でなく、
  一つひとつの疑問に答えていない。

 
 ・今こそ、都市偏重、地方疲弊構造の見直しの時期

  都市生活者にとっては、仕事をやって稼げたら
  いい暮らしができるというのが道理であるが、
  駐車場代に4万3千円も払わなければならないことからすれば、
  県民所得の順位がすべてではない。

 ・地方・農村こそ日本の原動力であることを
  都市住民も認識すべき

  都市の本社は地方が支える。
  1人1台以上の携帯(これはどこでも同じか)
  クルマも地方の方が所有率が高い(これは言えてる)

 ・地方の特性を生かした柔軟な地域づくり

  中央があるべき姿を一律に示せない時代に
  地方分権道州制を本気で目指す

  上記については、一律に示せるあるべき姿というものが、
  幻想に過ぎなかったということでしょう。
  道州制はねえ、やっぱりさっぱり必要性が感じられない。

 ・最終目的は、100年、200年を見据えた
  「持続可能な社会」づくり

  21世紀は「水、食料、エネルギー、空気の時代」
  熊本にはどれもが揃う潜在力の高さがある。

「理想郷・熊本」づくりのためにどうすべきか?

 ・日本人は一般的に、未だ成長一辺倒、東京一極集中といった、
  バブル時代から、どれだけ下がったかの尺度しかない。
  熊本はこれらと比較的無縁なだけに、
  逆に幸福になるチャンスにあふれている。

 ・住宅・都市政策について
  
  より厳格な都市計画の導入(高層マンション規制)
  住宅のあり方を再考するうえで、35年ローンや
  1世代しかもたない家の見直しを挙げる。
  ストックを活かせば、他のことにお金が使えるではないか。

  (私の意見)熊本県の住宅マスタープランが
  現在見直し作業中である。
  県をシンクタンクとして活用することで、
  市町村は政策のレベルアップを図るべきだ。
  そういうことに最近気づいた。
  空き家対策と旧新興住宅地のスラム化の問題。

 ・熊本は日本一石油を使う(農業で)
  木質バイオマスによるハウス加湿器の導入、
  再生可能エネルギーの開発。

  こうも言っていた。
  非正規雇用の増加は強制的なワークシェアリング
  そういう中で、結婚して子供が産める社会にすべき。
  お金というのは、これだけでも暮らしていける
  というものがあるはず。
  足りない足りないと言っていては
  どこまでも行っても幸せにはなれない。

  建築家の坂口恭平ともともと同じものを持っていたのか、
  影響を受けた部分もあるのだろうが、
  かなりアナーキーである。
  副知事、それでいいのか。
  それに対してというわけではないが、
  「厳しい意見を言う人、奇人・変人にこそ耳を傾ける」
  そこにしかイノベーションはない、と。