そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

怪物

是枝裕和監督作品で、カンヌ映画祭坂元裕二脚本賞を取った作品。
カンヌの審査員はさすがですね。吹き替えで見たのか字幕なのかわからないが、素晴らしくよくできた脚本だと思った。
しかしこれは私の性格なのか、見てるときは感心しているのだが、
見終わってしばらくすると、あんまり覚えていない。
第一、人名が覚えられない。俳優の名前は記憶にあるが。
最初は安藤サクラの映画かと思っていたら、途中から
永山瑛太や他の人物に入れ替わっている構成が実に自然だった。
時系列も入り組んでくるので、それでも説得力があるというのは、
やはり脚本の構成の力強さだろう。
安易なドラマみたいに結論も謎解きもしていないのに
消化不良感はなく、重たすぎるでもない。
なんか、このまま日常が少しは良い方向に進んでいくんじゃないかと思わせる。
本日、LGBT理解増進法案が衆院通過したらしいけど、
いわゆる自民党の保守派と括られる人たちは、
この映画を見ても、その内容のほとんどを理解できないのではないか。
国語の勉強を怠ってきたのだろうから、保守と呼ぶことも躊躇せざるを得ない。