私の息子との通う小学校は約20年前ほど前に建てられた。
当時は運動場や校庭整備に回すだけの予算が町になかったので、保護者や地域の人たちの奉仕作業(ボランティア)で、山を切り開くようにして、少しずつ学校の周りの環境が整えられたのだと、当時のPTA役員の方の話を聞いたことがある。
夏休みの終わりに、側溝にたまった砂を上げたり、草を刈りながら、そうやって昔は、地域の中で学校そのものが育てられていたことを思った。
Then and Now : 平成13年9月8日付熊本日日新聞「ブランコ」掲載。今も続く子育て、教育に関する200字投稿コーナーの、最も初期のころのものである。今じゃ、わが子、わが孫のかわいさ自慢が大半なんだけど、身近な出来事にとどまらず、ちょっとはそれから発展して、教育の大きな流れに思いを馳せてほしいものだ。