11月11日 金曜日
LRT市民研究会講演会
講師 熊本県交通政策・情報局長 小林豊氏
演題 「熊本県における地域公共交通の
再生・活性化への取り組み」
九州新幹線全線開業後の状況は、
既に報道等なされているように、
東日本大震災の影響がなかったわけではないが、
利用実績はなかなか好調である。
地場の特急やローカル線が大幅に不便になったという
声も聞くので、新幹線に限った状況ではあるが。
熊本県はPRが下手だと県も県民も自覚していて、
今回の九州新幹線開通に向けては、
かなりの覚悟を以て望んだのだった。
くまモンは、ゆるキャラとしての知名度も上々で、
予想以上の認知度である。
その戦略は、予算をつぎ込んだというだけではなく、
ツイッターを利用しつつも体当たりで関西戦略を取った、
そのことを忘れてはならない。
何もくまモンが際立って可愛らしかったからではない。
もちろんスッキリしたグラフィックなデザインと
着ぐるみの泥臭さが醸し出す妙はあったのだが。
小林氏が時間を取って話されたのは、
阿蘇くまもと空港の戦略である。
現状でも並みいるローカル空港の中では
収支的にもうまく経営されている方だ。
それは観光だけではなく、
ビジネス客の利用が大きいと私は思う。
おそらくそういう統計もあるだろう。
公共交通でのアクセスが悪いといいながらも、
誘致企業の工場・事業所は空港から距離が近い。
昔なら幹部は熊本に居を構えていたわけだが、
もうずいぶん前から、日帰り出張も珍しくない。
それは一面熊本経済のためにはならないのだが、
そういう時代だから仕方がない。
大津町、菊陽町にビジネスホテルが多くあるのも、
そういう状況からである。
しかし、それに満足していては明日はない。
国際路線を始め、海外からのお客様を
もっと貪欲に招かなければならないというのが
小林局長の考えであり、県の意向でもある。
そこで懸案の空港アクセスである。紆余曲折があって、
この10月から、JR豊肥線肥後大津駅から、
空港までをジャンボタクシーで結ぶ
空港ライナーがこの10月から走っている。
(平成24年3月25日まで・無料)→リンク
次第に駆け足になってきたが、
タクシー業界をめぐる話と、
インターネットを利用した乗り継ぎ案内の紹介。
これは、バスも含めた利用なので、
完全制覇されたらすごいことになる。
しかし実際は紙ベースでも、
とっくに出来ていなければいけなかったことなのである。
私ももうちょっと言い続けていなくちゃいけなかったと思う。
○過去記事案内●
「バス停での路線表示について」→リンク
「役割の認識から始まる公共交通」→リンク
「バス(離れ)ストップ!」→リンク
「公共交通の新規顧客を獲得しよう」→リンク