反戦フォークは死語だろう。それになじんだ世代も次々に亡くなっていき、それこそ死語になる。文献の中には残るのだろうか。
私の思春期はベトナム戦争の真っ只中で、米国の若者はほとんどが反戦運動をやってるみたいな伝わり方だった。実際はそんなことはないかもしれないが、音楽も映画も政治的主張をしてないと、作品として評価されないようなところもあった。もう、50年半世紀も前のことだから、いまそれが現実味がないのはしょうがない。
その代わり、インターネット、SNSの世界で、政治的な議論がなされているのかもしれない。でも、ポピュラーソングの世界で、誰かこの世界のなかの自分たちの立ち位置を、少しでも歌ってほしいと思う。売れる曲の中に、思想をまぶしてもいいんじゃないのかな。サザンオールスターズは、ときどきやってるんだけど。
若い世代は、そういう主張はナンセンスだと思っているのだろうか。ま、ナンセンスという語が死語みたいなものだろうけど。