そうムーチョだから

イカしたタイトルを思いつくまで。

オー!マイ・ボス!恋は別冊で

熊本放送の番組モニター募集のために書いたもの。
募集それ自体が本気でやっているとは思えない
いい加減なやり方というか、ホームページの仕様だった。
番組は今夜最終回。
モニターは不採用。

米国のドラマで似たような設定の番組があったような気がする。
人気の上白石萌音を使った安直さをはじめ、
他のキャストも絵に描いたようなお手軽さである。
ストーリーも先が読める。意外性もない。
それなのに、憎めない。見てしまう。
ある意味、それがいま必要とされるドラマなのだろうか。
なぜ、玉森裕太なのか。よくわからないが、悪くはない。
というか、好感度が高まった。
多分個性の無さが逆に強みになったのかもしれない。
編集長役の菜々緒姉弟というのも意外性というよりコミックそのもの。
しかし他のキャストにおいても、
高橋メアリージュンユースケ・サンタマリアなだぎ武
それぞれにいい味を出していると思う。
特になだぎファンとしては久しぶりでうれしい。
ユースケの宇賀神副社長の演技に迷いが見えるのは、
本人のものか、そういう役作りなのか、どうだろう。
倉科カナのハジケぶりには華がある。
間宮祥太朗の陰もいい感じに出ている。
久保田紗友も地味だけど、よくツボを押さえている。
つまり、適当な寄せ集めといい加減なお話に見えて、
しっかりとした作りだということなのではないか。
誰もが深読みをしたいためにドラマを見ているわけではなく、
仕事や家庭や人間関係でさまざまなストレスを抱える私たちが
どっぷりとその世界にはまることができる小一時間。
奈未役の上白石萌音は私の好きなタイプではないのだが、
そのスラップスティックな動きとオーバーな表情はなぜか許せてしまう。
ケレン味のない馬鹿さ加減で小さな歯車を回しつつ、
ファンタジーを大きく動かしている。
細かい部分ではそんなことあるわけないだろうとツッコミを入れながら、
大笑いしてしまう。それが計算通りだとしたら、すごい。
付け加えれば、熊本の家族がまた絡んできてくれたら、ありがたいです。